誰もが心豊かに暮らせる地域共生社会を目指して
働くということは、地域に根づき共生することです。日本人も外国人も、お互いを理解し合いながら共に働き、誰もが心豊かに暮らせる社会をつくる。それが、総合人材サービス企業としてアバンセが目指すことであり、使命であると考えています。自分との違いを認めて受け入れ、相手を理解する。それが共生の基本です。外国人人材を受け入れる日本企業や地域住民が多文化を理解するだけでなく、入っていく側の外国人も地域のルールや習慣を心得えなければなりません。アバンセでは、このような方針のもと、外国人と地域社会の「懸け橋」を担う拠点として、島根県出雲市に「しまね多文化コミュニティ支援センター」を開設。外国人の自立を促す日本語教育や生活サポート、子育て支援、地域交流イベントなど、さまざまな取り組みを行っています。
子育て・教育は地域共生の基本
近年、日本に家族で滞在し永住を考える外国人が増えつつあります。そこで課題となるのが子育てと教育です。アバンセでは、地域の教育機関やボランティアの方々と連携し、外国にルーツを持つ子どもたちが学校に居場所と仲間をつくれるような働きかけを行っています。今後は大人も子どもも参加できるスポーツやアートのイベントなど、子どもたちが地域になじむ機会づくりにも力を入れていく予定です。また、子育て支援として企業主導型保育園を運営。アバンセの従業員だけでなく地域の子育て世代が働きながら安心して子育てできる環境づくりをサポートしています。特に外国人の場合、両親ともに働けるようになり世帯収入が上がることで生活基盤がより安定し、定住につながるという好循環が生まれるはずです。企業にとっては人材の安定確保にもつながるわけで、子どもの課題と地域共生は重要な相関関係にあるのです。
地域住民の意識変革につながる取り組みが、やがて地域活性化へ
地域社会の発展を支える企業として、人と企業、多様なバックボーンを持つ人同士をつないでいる私たち。地域の特性を活用しながら住民の交流の場をつくることも、大切な役割だと考えています。その取り組みの一つが、島根県の「多文化農園」。日系ブラジル人とともに農園を運営し、お米の栽培やブラジル人が好む南米野菜の生産を行っています。慣れない環境に悩む外国人にとって自然とふれあうことが「癒やし」となるほか、農作業や野菜の販売を通して地元農家、住民との交流も広がっています。こうした機会は、地域の日本人の意識も変えていくはずです。実際、多文化農園のある出雲では、ポルトガル語を学ぶ日本人が増えたり、商店がブラジル人客にアピールする取り組みを始めたりするなど、町全体にポジティブな空気が浸透し始めています。この“出雲モデル”を各事業所のエリアに広げていくことで、日本の地域の活性化に大いに貢献できると考えています。